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零れ詩 

眠たい夜はおやすみなさい。

寂しい夜がやってきた。

青く冷たい風は一気に首筋を通って左肩にぬける
駅前の手すりは銀色から真っ白な一直線を放つ
青くぬけた空は思いっきりな弧をその奥で描く

君はいつか遠い空で僕を思い浮かべてありもしないことをぼやく
僕はこうして
さらに冷たい弧を地平線と共に描きながら
過ぎ去った明日を軽笑する。

すべてが丸くってつやっこくってなだらか。

一気に下っていった坂には
看板に穴のあいた居酒屋と
倒れた自転車が僕らに精一杯の美しさを放つ。
今日くしゃくしゃになったハンカチは
私にただ哀愁を放つ。

真っ白な空の下で僕らは笑うことしかできずに
まだ見ぬ明日を少し恐れながら
そうしてここでやわらかくキスをするんだろう。

空が見たい。


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@ ヴィーナスフォートinお台場
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by tokyo.full-moon | 2005-03-25 23:58 | 05Haru Poem