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零れ詩 

背中

ここに来たれと
その先に立っている。
いつも私は守られている。


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バイトの帰り、
うつむいて急な坂道をのぼっていくと
その先には夕日があたり一面を照らし、
ビルも、人も、道も、木々も、空も
輝いていた。
振り返ると、
まぶしく、見えないほどの光がこちらを照らしていた。
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孤独に耐え切れぬ夢

布団に入れば無防備に感情の全ては露になり
思うのはあたたかな思い出ばかり
そしてそれらが永遠の苦しみを与える。

後悔と嘆きと怒りと嫌悪
そしてあなたへの罪悪感・・
ぬぐいされない記憶

私は
ただそれに押しつぶされるしかないので
いつの間にか声もつぶれて眠るのを待つ。

誰かに抱かれてしまいたくなる身体をしっかりと布団にくるむ。








光は、
しかしその時
すべてを包んでいた。
何をもかもを
そこには美以外の何者でもなく
ただただ私は嬉しく思う。
私はここにいることを嬉しく思う。


坂道の途中、
振り返ると、夕日はしっかりと私の背中を照らしていた。

私はここにいた。
by tokyo.full-moon | 2006-02-06 01:10 | 05Winter